JPEAが「太陽光発電における発電コスト」の独自調査を公表
JPEAを運営する一般社団法人太陽光発電協会は、トーマツコンサルティング協力のもと太陽光発電における「発電コスト(LCOE)」の独自調査を公表した。
2025年にトップランナー7円/kWh、2030年迄に業界平均7円/kWhの目標達成に向け、業界による自助努力、それ以外の政策支援が必要な方向性などを示すことで、事業者にはコスト削減に役立ててほしいとしている。
今回の調査は、一般的に日本が太陽光発電のモデル国ともされるドイツと比較し、発電コストが高いとされているなか、詳細な比較・分析やエビデンス無いことを問題視したことが背景にある。こうしたなかでJPEAは、具体的なコスト低減を業界として取り組む必要性があるとして調査を実施した。
日本とドイツの発電コスト差は2.2倍(日:13.2円/kWh・独:5.9円/kWh)で、建設コストが2.9倍(日:21.1 万円/kW・独:7.4万円/kW)、O&Mコストでは、1.5倍(日:0.45万円/kW/年・独:0.31万円/kW/年)だ。建設コストの差は13.7万円/kWで、工事費・設備費・開発費の順に大きい。
コスト削減と導入拡大を図っていくには、平坦な土地の確保を含め、業界・国・自治体が一体となった取り組みが不可欠としたうえで、事業者においては、工期短縮・調達方法の改善等。行政に関わる処では、調達価格、政策の柔軟な運用、荒廃農地や促進区域の活用促進に向けた仕組み作り、配電網の系統制約の緩和等。また、需要側の制御も含めたVPPなどの技術を導入し、出力抑制を減らしていく取り組みも必要となると締めくくった。
開発費のコスト削減シナリオ
出典:太陽光発電協会 政策委員会『太陽光発電コスト低減可能性調査報告書』
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調査対象:日本がEPC事業者、発電事業者の計26団体と46の発電所。ドイツが計12団体と15の発電所。
調査方法:アンケート、インタビュー
[参考]
一般社団法人太陽光発電協会|JPEA 太陽光発電コスト低減可能性調査に関する報告書について https://www.jpea.gr.jp/news/3000/
太陽光発電協会 政策委員会|『太陽光発電コスト低減可能性調査報告書』 https://www.jpea.gr.jp/wp-content/uploads/JPEA_report220225.pdf
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